ドライアイ(乾燥性角結膜炎)-坂元眼科 坂元 有至-
疲れ目の原因はドライアイ?
最近、よく耳にするようになったドライアイ。
冬場の乾燥する時期に多い目の病気ですが、夏のエアコンのよく効いた室内でも起きやすく、
しかも、「目が疲れやすい」と思っている人の中にはドライアイが原因の人も少なくないのです。
「どうも目が疲れるし、違和感があるのは仕事のしすぎかな」と思っている人、ドライアイかもしれませんよ。
ドライアイには800万人以上の人が悩まされていると推定されているにもかかわらず、病気としての認識が低いのも事実。
下のチェック項目で、あなたにドライアイの症状が出ていないかチェックしてみましょう。
- ■ドライアイの症状チェック
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- 目が疲れやすい
- 目やにが出る
- 目がゴロゴロする
- 目が重たい感じがする
- 目が乾いた感じがする
- 何となく目に不快感がある
- 目が痛い
- 涙が出る
- ものがかすんで見える
- 目がかゆい
- 光を見るとまぶしい
- 目が赤い
5つ以上あてはまると、ドライアイの可能性があります。
ドライアイの原因は?
「ドライアイ」は、涙の量が不足したり、成分が変化して涙の質が悪くなることによって、
眼の表面に障害が生じる状態をいいます。
涙液の層が正常でなくなるために眼の表面を十分に保護できなくなり、眼が乾くのです。
- ■涙の量が減る・・・まばたきが少ない
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パソコンやテレビゲームなどの端末を用いた長時間作業によって 目や体、心などに影響の出る病気をVDT症候群と呼び、
別名テクノストレス眼症とも呼ばれています。
ディスプレイ、キーボード、書類の間を視線が激しく移動するため、目の疲労が激しく、
画面を集中して見続けるため、まばたきの回数が3分の1程に減り、目が乾燥します。
細かい作業、運転、読書なども同様です。
- ■涙の量が減る・・・涙が蒸発しやすい
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目が大きい人やエアコンが効いて乾燥した部屋にいると涙が蒸発しやすくなり、涙の量が減ります。
- ■涙の質・量の低下・・・高齢化、病気
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健康な人でも年齢と共に涙は少なくなり、質も変化します。
また、病気やある種の降圧剤、精神安定剤などの影響や、
夜遅くまで起きている人やストレスが多い人など生理的要因でも涙の質や量は低下します。
このほかコンタクトレンズをしている人、アレルギー性結膜炎の人は要注意で、大気汚染や紫外線なども原因となることがあります。
ドライアイの対策
「ドライアイ」の症状に思い当たる人は日常生活でなるべく目の乾きを軽くするように努力して、進行を予防しましょう。
- ■VDT症候群の予防
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VDT症候群を予防するには、パソコンやテレビゲームを長時間続ける際に目を定期的に休ませて、リラックスを心がけましょう。
テレビやパソコンの画面は目の位置より下に置きます。目より上の位置にあると目を大きく見開くことになり、乾燥しやすくなります。
また、机は直射日光を避けて、画面は照明が反射しない場所に置きましょう。
- ■湿度を保つ
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エアコンが効いている部屋で過ごして、目が乾いた感じがするときに入浴すると症状がよくなることがありますが、
それは室内が乾燥しているというサイン。
冷暖房で乾燥した部屋は、加湿器や濡れタオルなどで乾燥を防ぎましょう。
- ■目薬を選ぶ
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軽度のドライアイの症状は市販の目薬でもよくなりますが、市販薬には防腐剤が多く含まれており、
アレルギー性結膜炎を引き起こすことがあり注意が必要です。
重症角膜障害の原因になることもありますので、ドライアイかなと思った時は眼科を受診し、適切な薬を処方してもらいましょう。